高周波焼入れとは?
Induction hardening
高周波誘導電流により鉄鋼の任意の部分を急熱急冷して、硬化させる方法を「高周波焼入れ」と言います。
強靭で耐摩耗性を必要とする各種機械部品の表面硬化に最適です。
高周波焼入れの特長
- 直接加熱のため熱効率が非常に良い
- 品質の安定が得られる
- 局部的な焼入れが可能
- 変寸・変形が最小限に抑えられる
- 処理時間が短く、作業能率がいい
- 疲れ強さの低下や不安定化の心配が少ない
- 内部素材のじん性が保たれる
- 酸化スケールが少なく表面がキレイ
作業工程
横浜高周波では標準的な高周波焼入れ品について、次のような流れで行っています。
■工程洗い出し・確認■熱処理工程■検査工程
STEP | 01 |
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受注
材料 / 指定硬度 / 深さ / 焼入れ箇所 / 数量など確認
STEP | 02 |
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作業カード発行
STEP | 03 |
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コイル治具選択
製品と作業カードを確認し、製品に適したコイル・治具を選択
STEP | 04 |
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高周波焼入れ
STEP | 05 |
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中間検査
硬度確認・割れ検査
STEP | 06 |
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テンパーリング(焼戻し)
焼入れ後30分以内に行う。材質と指定硬度と製品の大きさで設定する。
STEP | 07 |
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最終検査
最終硬度測定、割れ検査(浸透探傷・磁気探傷)
STEP | 08 |
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完了
硬化の仕組み
金属は温度により自身を構成する原子の結び付き方(組織)が変化します。この組織には、状態によりそれぞれ異なった特徴があり、金属熱処理では金属を加熱・冷却することで組織を変化させ、金属自身の特性をコントロールします。
高周波焼入れでは、製品の表面を急速加熱し、製品内部との間で組織の状態に差異を作る事で、製品の疲れ強さを向上させます。
また、あらかじめ調質を行い、製品の組織の状態を均一化しておくことで、高周波焼入れ時の組織の変化が安定します。
ソルバイト
マルテンサイト